サモアの文化(まだまだ製作中)

大洋州(=オセアニア)にはサモアを始めとしてたくさんの国々があります。どの島も、東南アジアからの移住者が起源だとされていますが、隣国トンガやフィジーと比べてもサモアの文化は異なっており、類似点はあるものの、各群島ごとに違いが見られます。 ここでは、サモアの伝統・文化をご紹介します。
タパ
 木の皮を、叩いて作る、タパクロス。ある種の樹皮を剥がし、叩いて叩いて薄く延ばして布を作ります。現在は安価で持ちのよい海外製品の布が取って代わりましたが、お土産用に今も作られています。タパの表面にはサモアの伝統模様や生き物の絵が描かれて売られています。
 なお、パプアニューギニアやタヒチでも同じものが見られます。残りの大洋州の国々でも見られるかと思います。
アヴァ
 一般的にはカヴァと言いますが、サモア語では“アヴァ”と言います。コショウ科の一種の植物(木本?)から作る飲み物。乾燥した木を砕き、水に浸して成分を抽出した後、木屑を漉して供します。本来、サモアではマタイ会議等の特別な時にしか作られないようです。しかし、今はベジタブルマーケットの一角にあるカヴァ・バー(?)やキタノホテルで飲むことが出来る他、ベジタブルマーケットの中で粉を買えます。
 特に味はありませんが、飲んだ後ピリッとした刺激があり、人によっては段々と喉や舌に痺れを感じてきます。薬効としては鎮静効果があるそうですが、先進国で発売されているカヴァ由来の薬で肝障害を起こす場合もあるようです。
 なお、隣国フィジーやヴァヌアツでは日常的な飲み物だそうです(他国隊員談)。
ファレ
 日本語に直訳すると“家、建物”。サモアの家は今も壁がありません。首都アピアやお金持ちの家は西洋風の家(隊員内の通称:パラギハウス)もありますが、まだまだほんの一部。電化されていても、電話が通っていても壁のない家は一般的です。平和なんですね。
ウム
 平たく言えば“焼き石オーブン”料理法。薪を積み上げた上に石を載せ、火が収まるまで石をよく焼きます。焼いた石を広げ、その上にタロイモやブタ、葉っぱで包んだ魚介類やペエペエ(ココナツ・クリーム)を置き、バナナの葉等で覆います。待つ事しばらく(1時間?)、焼け石の熱で蒸し焼き状態となった食材が食べられます。
サモアの食生活
 欠かせないのはタロイモ。炭水化物はもちろん食物繊維も多く、健康的な食材と言えます。これに塩で味付けしたペエペエを付けて食べると非常にうまいのです。あとは家によりますが、ニワトリ、ブタの焼いたもの煮たもの、魚、タムイモ・ヤムイモ・バナナ(料理用)・パンノミ(ウル)が並びます。私のホームステイ家族の家ではカピシ・エレニ(中国キャベツ=小松菜みたいなのが入ったスープ)やトマト&チキンスープ(さっきまで走り回っていた奴!)などが出てきます。
 サモアは土器文化が途中で消えてしまったので(理由は不明。民族の総入れ替わり?)、もともとはウム料理か直火焼き、生食だけだったようです。

 (写真) こどもの日の昼食。いつもより豪華。一番上から時計回りに、タロイモ、マトンと菜っ葉のスープ、煮魚、バーベキュー(ニワトリ、ブタ、ソーセージ)、オカ、ニワトリと菜っ葉のスープ、パルサミ。
宗教
 サモア人はほぼ全て基督教徒。国中の至る所に教会が立っています。宗派は多数あり、それにより教会も違うため一つの村でも複数の教会があります。  土着宗教もあったようですが、今は微塵も残っていません。キリスト教一色になってしまった経緯はサモアの歴史を参照して下さい。
言語
 英語が公用語とはなっているが、英語をきちんと話せて理解できる人はまだまだ少ない。話していても、こちらの話が理解できない場合もある(日本人側の語学力の問題ではなく、サモア人側)。なので、実質はサモア語が公用語と言えるかも。(“サモア語”を、サモア語ではファアサモア“Fa'asamoa”と言います(具体的にサモア語を知るにはリンクをクリック)。
踊り“Siva”“Siva afi”
 “シバ”と言えば踊り全般を指す。なので、伝統的な踊りもシバであり、ナイトクラブで踊るのもシバである。ポリネシアの国々の中でも、サモアの踊りは優雅である、と言うのが隊員内のうわさである。全体的にやわらかい、滑らかな動きが特徴である。
 そして、それに“afi”が付くと全く異なったものになる。“afi”は“火”、つまりシバ・アフィとはファイア・ダンスを意味する。起源は新しく、欧米人が住み着くようになってからの話である。
 もともとはナイフ・ダンスとして、ナイフを用いた踊りだったらしい。それがいつの頃からか、ナイフの刃に布を巻いて油を浸み込ませ、炎を燃やしながら踊る形態になったようだ。
伝統的社会制度「マタイ」
 
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